日野市立カワセミハウスは、市民向けの環境学習講座の一つとして「市民環境大学・地球
環境問題連続講座」を開催しています。この講座は、水の循環や地球温暖化、酸性雨、オ
ゾン層破壊など私たちの回りの自然環境について、市民の方々が科学的かつ総合的な知識
を身につけ、日々の環境保全活動に役立てて頂くことを目的としてひらかれるものです。

 この講座は2009年度にスタートし、2018年度で10年目を迎えました。講義の内容は毎年
少しずつ改訂されており、特にカワセミハウスが東豊田に移転した2017年度からは黒川清
流公園の自然観察がカリキュラムに組み込まれるなど大きな変化がありました。したがって、
講座修了者の中には何年にもわたって受講される方もおられ、これまでの9年間で延べ修了
者数は140人にのぼっています。
 140人の内訳は男性81人(58%)、女性59人(42%)で、女性が比率が高いことが特徴です。
住所別では日野市内231人、市外9人(八王子市、都留市、国分寺市、中野区)で、募集を
日野市内だけで行っていることから大多数が日野市民となっています。

 講座を修了された方々は、日野市内で雑木林保全などの環境活動を行っている様々な市民
団体に所属しながらこの講座で学んだことを日々実践しているほか、修了生の集まりである
環境大学OB会に参加して独自の活動を行っています。


○ 2018年度第10期「市民環境大学」の受講生を募集します。

  今期の募集は定員に達しましたので終了しました。

 カワセミハウスでは、5月から始まる第10期の市民環境大学の受講希望者を募集しています。
 講義は前期と後期の各10回づつ、合わせて20回開かれます。
 黒川清流公園の自然観察もあり、講義を通して四季の自然を楽しむこともできます。
 申し込み締め切りは4月14日(土)です。この機会に応募してみませんか?

  ・会場 市立カワセミハウスの集会室
  ・講師 小倉紀雄氏(東京農工大学名誉教授)
  ・講義回数 前期10回、後期10回
  ・開講日時 毎週木曜日午前10時-12時

 全20回の講義は次のような5つの分野を対象としています。

・黒川清流公園の植物や野鳥などの自然観察と、気温・水質などの環境測定   6回
・炭素・チッソの循環   2回
・地球温暖化とヒートアイランド現象   5回
・水の科学〜水の特性、水循環、水資源、水質汚染   5回
・大気汚染と酸性雨   2回


  

 <講義スケジュール>
開催日 前期開催日 後期
5月10日1.地球環境問題とは10月11日1.水の文化、水の特異な性質
5月17日2.炭素・窒素・リンの循環10月18日2.黒川清流公園周辺の気温測定(秋)
5月24日3.黒川清流公園周辺の気温測定(春)10月25日3.黒川清流公園の秋の散策
5月31日4.黒川清流公園の湧水11月 1日4.地球規模および都市の水循環(有害な紫外線を遮断する)
6月 7日5.地球温暖化と温室効果ガス11月 8日5.仮想水(バーチャルウォーター)
6月14日6.地球温暖化の生態系への影響11月15日6.富栄養化と排水の総量規制
6月21日7.ヒートアイランド現象11月22日7.地下水の汚染(有機塩素)化合物、硝酸塩
6月28日8.ヒートアイランド現象と身近な対策11月29日8.越境大気汚染と酸性雨
7月 5日9.黒川清流公園の初夏(植物)*公開講座12月 6日9.黒川清流公園の初冬(野鳥)*公開講座
7月12日10.身近な環境を考える(前期のまとめ・意見交換)12月13日10.身近な環境から地球規模の環境を考える(まとめ)



○学習風景のスナップ

カワセミハウスでの講義風景
 
講義中の小倉先生と受講生
黒川清流公園での自然観察1
 
黒川清流公園での野鳥観察2
  


○ 市民環境大学OB会の活動

「日野市民環境大学OB会参加のお誘い」

 環境大学最終講義が終わって修了証を手にしたとき、一年間の努力がこの中に凝集さ
れているという感慨を実感なさったのではないでしょうか。そして、学んだことが毎日
の生活に活かしていく工夫や努力をなさってお過ごしのことと拝察いたします。

 そして、日々の生活ではどうすべきかとお悩みのことも多々あったのではと思います。
そんなときはOB会に来てぜひご発言ください。小倉先生からの適切なご指導がいただけ
るものと思います。OB会は身近でひたしみ易く、お互いに尊重しあって進むようにして
います。
 OB会の定例会は毎月第3木曜日、カワセミハウスで行っています。時間は、環
境大学の開校中は午後(1時〜3時)、開かれていないときは午前(10時〜12時)です。
参加は自由で、出席・欠席の連絡は不要です。

 OB会では現在主に次のような活動を行っています。
  ・全国規模で行われている河川COD測定に参加(年1回)
  ・全国規模で行われているNOI測定に参加(年2回)
  ・放射線測定および黒川清流公園湧水量の測定(月1回)
  ・本(森林飽和(NHKブックス))の輪読、その後の情報交換、連絡など
  ・水再生センター、防災センターなどの施設見学
  ・自然観察会(日野台地の地形や植物、野鳥など)
  ・ニュースレターの発行(隔月)
  ・その他、会員の提案による活動など


・環境学習会の開催(毎月1回)

・市内空間放射線量の測定(毎月)


 2012年3月以来市内12地点での定点観測を毎月行っています。測定値は0.03〜0.12μSv/h
の範囲にあり、日野市役所が毎週行っている測定値と同じような結果となっています。

3年間の観測記録− 報告書測定結果・グラフ−も公表されています。

空間放射線量の測定風景(センター)
 
空間放射線量の測定風景(市役所)
  

・黒川清流公園など湧水量の測定(毎月)

 以下、OB会ニュース第19号に掲載された投稿を活動の説明として掲載します。

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 OB会の毎月の活動の中で日野市の湧水測定は重要な活動の一つです。昨年4月よりOB会の拠
点がカワセミハウスに移り、湧水測定も黒川清流公園に変更となり、測定地点の環境変化も
あってOB会員はいろいろ苦労しながら測定を継続しています。

 今回、湧水測定の重要なメンバーの一人である原田さんに測定方法の変遷や苦労話を投稿
頂きました。また同じく当初からの測定メンバーの坂井京子さんに測定風景の写真を提供い
ただきましたので以下に紹介します。

投稿  『OB会の湧水量測定に関わって』  OB会 原田武司

 水と緑をスローガンとする日野市の市民環境大学のOB会なのだから日野の湧水にも関わ
るべきとの声に押されて湧水量測定を開始したのは平成28年の春先でした。場所は当時のカ
ワセミ館に近い谷仲山湧水地を選びました。観測は容積計量法と呼ばれる一定時間に湧出す
る水をバケツで回収して重量を量る方式でしたので、誰もが水遊びに戯れる小学生に戻った
気分に満ち溢れていました。並行して電気伝導度・CODも記録に残しています。

 その後カワセミハウスの移転に伴い観測場所も黒川清流園周辺に移動することになりまし
た。新たに観測地点の選定からはじめましたが、手慣れた容積計量法が可能な適切な場所が
ないため、水路流速断面計測法1か所、日野市が設置した剣道場前の三角堰を利用した三角
堰法の2か所でスタートとなりました。
三角堰法は囲いの中に流れ込んだ水が三角の切り込みから流れ出る高さを計れば後は換算表
で流量が簡単に算出できますが、流速計測法は水路に流して計測する浮きの形状や重さによっ
ても大きな誤差が生じてしまうため試行錯誤の連続でした。ようやく安定した数値を計測でき
るようになって現在は観測地点を目標とした4か所に拡げ実施しています。
さらに今年に入りより正確な測定が短時間で可能な最新鋭のデジタル流速計を顧 問の小倉先
生から提供戴けるようになってデータの信頼性も一段と向上しました。

 昨年の10月の記録的な大雨後の測定では三角堰を測定不能となるほど溢れだし、段丘崖の
周辺はどこもかしこも水浸しでした。これを一時的な現象と片づけるか日野台地全体の保水
力の低下によるものかは観察を続けて結果を見守るしかありません。
そして黒川清流公園に隣接する多摩平に高層マンション群が建設されることで湧水への影響
が懸念される今、私たちの活動も一層意義あるものになると確信しています。




・OB会ニュースの発行: 最新号とバックナンバー

 <最新号> 第23号
 今冬の異常な寒さ・降雪に続く夏の異常な高温について解説した小倉顧問の記事、
 黒川公園の湧水汚染対策の市議会への請願書の提出、地球温暖化対策に関する提言
 などが特集されています。


 第22号
 7月に入って黒川清流公園の湧水で水量の減少や白濁といった異変についての報告
 が特集されています。あわせて田中徹氏による黒川清流公園のアマナ(植物)の現
 状を報告する投稿が掲載されています。


 第21号
 本号では5月17日の定例OB会で実施した“豊田湧水・用水”見学会の報告が特集
 されています。これは、カワセミハウスから平山橋までの東豊田と豊田地区にある
 用水路と湧水地点を訪問したものです。


  第20号
  第19号
  第18号
  第17号
  第16号
  第15号
  第14号
  第13号
  第12号
  第11号
  第10号
  第9号
  第8号
  第7号
  第6号
  第5号
  第4号
  第3号
  第2号
  第1号